私は、2008年8月に三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)の株を、1株541円で買いました。
それから18年。一度も売らずに持ち続けています。そして、この株から受け取った配当金を使って、他の銘柄を買い増してきました。
この記事では、三菱UFJフィナンシャル・グループ株を長期保有してきた振り返りと、「配当金で次の株を買う」という投資スタイルについて書いてみます。
買った直後にリーマン・ショック
2008年8月に買った翌月、2008年9月にリーマン・ブラザーズが破綻し、世界中の金融株が暴落しました。いわゆるリーマン・ショックです。
銀行株はその中心にいたので、株価は大きく下がりました。買ったばかりの株が含み損になり、正直なところ「タイミングが悪かったな」と思いました。
実際、2008年度(2009年3月期)の年間配当は12円で、中間配当7円に対して期末配当は5円と、年度の途中で配当が減っています。
それでも売らなかったのは、次のように考えたからです。
- 日本のメガバンクが、簡単になくなることはない
- 株価が下がっても、配当がゼロにならなければ持ち続けられる
- 売ってしまえば、損失が確定するだけ
今振り返ると、この「売らなかった」という判断が、その後の結果を大きく分けました。
配当金はどう変わったか
三菱UFJフィナンシャル・グループの1株あたりの年間配当は、次のように推移しています。
| 年度 | 1株あたり年間配当 |
|---|---|
| 2008〜2012年度 | 12〜13円 |
| 2013年度 | 16円 |
| 2014〜2016年度 | 18円 |
| 2017年度 | 19円 |
| 2018年度 | 22円 |
| 2019〜2020年度 | 25円 |
| 2021年度 | 28円 |
| 2022年度 | 32円 |
| 2023年度 | 41円 |
| 2024年度 | 64円 |
| 2025年度 | 86円 |
| 2026年度(会社予想) | 96円 |
買った当初は年12円だった配当が、2026年度の予想では96円。約8倍になっています。
マイナス金利の時代(2016年〜2024年)は銀行にとって厳しい環境でしたが、その間も配当は少しずつ増えていきました。そして金利が上がり始めた2024年度以降は、一気に増配が進んでいます。
取得単価に対する利回りは約18%
ここで、私の取得単価541円で配当利回りを計算してみます。
96円 ÷ 541円 = 約17.7%
今の株価で計算した利回りではなく、自分が買った値段に対する利回り(イールド・オン・コスト)は、約18%になります。毎年、投資した金額の2割近くが配当として戻ってくる計算です。
さらに、2008年度から2025年度までに受け取った1株あたりの配当を合計すると、税引前でおよそ470円になります。買った値段541円の9割近くを、すでに配当で回収したことになります。
現在の保有状況
2026年11月4日時点の、私の保有状況は次のとおりです。
| 保有株数 | 1,600株 |
|---|---|
| 取得単価 | 541円 |
| 投資金額 | 865,600円 |
| 現在値 | 3,360円 |
| 評価額 | 5,376,000円 |
| 含み益 | +4,510,400円(+521.07%) |
約87万円で買った株が、今では約538万円。株価だけで6倍以上になりました。
配当金で見ると、2026年度の会社予想96円で計算した場合、1年間に受け取る配当金は次のとおりです。
96円 × 1,600株 = 153,600円(税引前)
税引後(20.315%)では、約122,400円
2008年に買った1,600株を、途中で買い増しも売却もせずに持ち続けているので、1株あたりの累計配当およそ470円から計算すると、これまでに受け取った配当金は税引前で約75万円になります。投資金額の約87万円の、9割近くを配当だけで取り戻した計算です。
配当金で他の株を買う
私は、三菱UFJフィナンシャル・グループから受け取った配当金を、生活費には使わず、他の銘柄を買う資金に回してきました。
この方法の良いところは、次の3つです。
- 元本を減らさずに投資先を増やせる
給料から新しくお金を出さなくても、配当金だけで新しい株を買えます。 - 配当金がさらに配当金を生む
配当金で買った株からも配当が出るので、雪だるま式に配当収入が増えていきます。 - 売らずに済む
お金が必要になっても、株を売るのではなく配当金で対応できるので、長期保有を続けやすくなります。
最初は年に数千円の配当金で、1株ずつ買えるような銘柄を選んでいました。それでも続けているうちに、保有している銘柄も、受け取る配当金も増えていきました。
長期保有して分かったこと
18年間持ち続けて感じたことをまとめます。
- 買うタイミングは、後から振り返るとそれほど重要ではなかった
リーマン・ショック直前という最悪に近いタイミングで買いましたが、長く持つことで結果的には大きなプラスになりました。 - 株価よりも配当の推移を見ていたほうが、気持ちが楽だった
株価は毎日上下しますが、配当は年に一度しか変わりません。配当が増えているかを見ていれば、細かい値動きに振り回されずに済みました。 - 減配しても、すぐに売る必要はなかった
2008年度は期末配当が減りましたが、会社の土台がしっかりしていれば、配当はまた戻ってきます。
ただし、どんな会社でも長期保有すればうまくいくわけではありません。実際に業績が悪化して、配当を大きく減らしたまま戻らない会社もあります。減配しやすい会社の特徴については、減配しやすい会社の7つの特徴にまとめています。
まとめ
- 2008年8月に三菱UFJフィナンシャル・グループ株を541円で購入し、18年間売らずに保有(現在1,600株、含み益は約451万円)
- 買った直後にリーマン・ショックで株価が急落し、配当も一時減った
- 年間配当は12円から、2026年度予想で96円へ約8倍に
- 取得単価に対する利回りは約18%、累計の配当で取得額の9割近くを回収
- 受け取った配当金で他の株を買い、配当収入をさらに増やしている
「配当金で次の株を買う」というやり方は、地味ですが、時間を味方につけられる方法です。これからもこのスタイルで、配当金を雪だるま式に増やしていきたいと思います。
※配当金の額は特に断りのない限り1株あたり・税引前の金額です。累計の配当金は、1株あたりの配当実績から計算した概算です。2026年度の配当は2026年8月時点の会社予想で、今後変わる可能性があります。本記事は筆者の投資記録であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。
